設立の経緯及び趣旨

特定非営利活動法人富山ユニバーサルツーリズムセンターについて

1.設立の経緯

 設立を発起した八尾スローアートショー実行委員会の前身は、旧八尾町山間部の廃校となった小学校の木造校舎を地域再生の資源としての活用を図ることを目的に2004年度からの文化庁「文化芸術による創造のまち支援事業」等により2010年度まで実施された「八尾スローアートショー」の開催のために県外の現代アートの芸術家等を招請して組織された団体です。

 八尾スローアートショー実行委員会は、アート会場とした木造校舎が次々と取り壊されるに至り、活動を停止したが、2014年度になってから地元で粘り強く地域づくりに取組んでいる有志で実行委員会を再起動することとなり、八尾町繁栄の基盤となった蚕種の取引を生業とした豪商の土蔵造りの家屋や貴重な建築様式の旧料亭等を活用した新たなアートプロジェクトに関する調査研究事業に着手し、2016年度からは、旧八尾町・山田村地域におけるユニバーサルツアー及びインバウンド事業の創業に有効な「スローアートツーリズム」の調査研究及び着地型観光や海外からの個人旅行者を対象とするインバウンド事業を成功に導くための「多文化共生」と「福祉力」に基づく体験プログラムの開発等の調査研究を行ってきた。

 バリアフリー観光の推進については、隣県の石川県等においては、行政から委託を受けたNPO法人等によりユニバーサルツーリズムセンター叉はバリアフリーツアーセンターが設立されているが、富山県内においては、未だ設立されていない現状にあることから、ユニバーサルデザイン2020行動計画が公表された2017年度に富山県全域での活動と普及を視野に富山県バリアフリー観光推進研究会を独自に発足させ、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催前の2018年度早期のギリギリのタイミングで富山らしさが感じられる多種多様なネットワークで地域社会にも貢献できる「富山ユニバーサルツーリズムセンター」を設立することとし、全国的に知名度のある「おわら風の盆」及び国宝「瑞龍寺」等を入口とした富山県域にユニバーサルな旅の環境を創り出せるような観光地活性化事業等に取組むこととした。

 富山ユニバーサルツーリズムセンター発足の理念においては、多職種連携による地域包括ケア、障害者差別解消法における社会的障壁の除去及び合理的配慮に関する「社会モデル」とされるように、様々な障がい等をお持ちの方々が住み慣れた地域を誇りに思い、安心安全に生き生きと暮らすことができ、誰もが行きたいところへ行ける「心のバリアフリー」を重視した将来に渡って持続可能なユニバーサルツーリズムを創造し推進することとしている。

2.構成員概要

理事長:今里稲賢  観音寺住職・富山市人権擁護委員

         八尾スローアートショー実行委員会会長

副理事長(常勤):江上昌子  

         居宅介護事業所「えがみさんち」・福祉なんでも相談室代表

         八尾スローアートショー実行委員会会員

理事:四津谷道宏   国宝「高岡山瑞龍寺」住職

理事:長守加代子   キャンナス高岡野村代表・看護師

理事:二口和美    小規模多機能型居宅介護「いつでも来られま放生津」施設長

理事(事務局長): 窪野達章   八尾スローアートショー実行委員会事務局長

監事: 後藤宣彦   一級建築士、富山県がうん天蚕の会事務局長

           八尾スローアートショー実行委員会会員

設立趣旨書

1 趣 旨

ユニバーサルデザイン2020行動計画が2017年4月に公表されたところであるが、富山県内にはユニバーサルツーリズムを推進するNPO法人等が設立されていないことから、富山市八尾・山田地域におけるユニバーサルツーリズムの推進に関する調査研究に取組んできた八尾スローアートショー実行委員会が中心となって富山県内におけるユニバーサルツーリズムに関する受入体制構築のための富山県バリアフリー観光推進研究会を組織している。

オリンピック・パラリンピックの開催前までに、富山らしさが感じられる多種多様なネットワークで地域社会にも貢献できる「富山ユニバーサルツーリズムセンター」を設立することとし、多職種連携による地域包括ケア、障害者差別解消法における社会的障壁の除去及び合理的配慮に関する「社会モデル」とされるように、様々な障がい等をお持ちの方々が住み慣れた地域を誇りに思い、安心安全に生き生きと暮らすことができ、誰もが行きたいところへ行ける「心のバリアフリー」を重視したユニバーサルツーリズムを推進することとした。

1.「人にやさしい地域づくり」、「観光地の活性化」、「障がい者・高齢者の福祉」、そして「障がい者の自立支援」を重点に、旅のノーマライゼーション化を目指します。

2.旅行者のカスターマーズ起点及び観光地の地域主体・地域主導による受入体制を整えた国内旅行の新たなスタンダードを誕生させ、観光地の再生・創生を図ります。

3.過度な改修工事をすることなく、ありのままのバリアを心のバリアフリーでクリアする、旅のユニバーサルデザイン化を図ります。

4.全国の関係団体とのネットワーク構築を図りながら、富山県内各市町の関係団体や施設などとの情報交換及び交流・対流を促進し、先進地域の事業や取組を富山県内各地域の観光再生・創生に活かします。

2 申請に至るまでの経過

平成29年4月9日    第1回富山県バリアフリー観光推進研究会

平成29年5月28日   第2回富山県バリアフリー観光推進研究会

平成29年7月28日   富山県バリアフリー観光推進研究会設立

平成29年11月15日  第1回法人設立準備会議

平成29年12月9日   第3回富山県バリアフリー観光推進研究会

平成30年1月17日   第2回法人設立準備会議

平成30年2月25日   第3回法人設立準備会議

平成30年3月14日   法人設立総会

平成30年 3月14日

特定非営利活動法人 富山ユニバーサルツーリズムセンター

            設立代表者 住所  富山県富山市八尾町鏡町2975番地

                  氏名  今 里 稲 賢